通信制高校とは?学費や卒業までの仕組みを解説

通信制高校とは、他の「全日制」「定時制」高校と同じく高校の教育課程がある高校の中のひとつです。ですが、それぞれ学び方に違いがあります。通信制高校について、基本的な仕組みや単位制など、全日制高校との違いを中心に、ここでは紹介していきます。

通信制高校とは?学費や卒業までの仕組みを解説

通信制高校と全日制高校・定時制高校の違い

●全日制高校
一般的には毎日5時間程度、週5〜6日通学する高校です。学校にもよりますが、多くは「学年制」を採用し、毎年の進級条件を満たすことで進級し、3年間で卒業となります。進級条件は、一定の出席日数と定期テストを受け、一定の得点を取ることが必要になる場合がほとんどです。

●定時制高校
「午前のみ」「午後のみ」「夜間のみ」など、毎日3時間程度の授業を週5〜6日受ける高校です。基本は4年間での卒業ですが、多く授業を受ければ3年間で卒業できる高校もあります。かつては、経済的な理由などで昼間働く必要のある学生の受け皿としてのイメージが強かったですが、最近では不登校や学習障害などで勉強が遅れがちだったりでフルタイムで高校に通えない生徒の、「学び直し」の場としての側面もあります。

●通信制高校
主に通信によって高校での単位を得る「単位制」の高校です。ふだんの学習は学校から与えられる課題=レポートを提出することで進めて行く、自学自習が基本的なスタイルです。そのほか、卒業するためには「スクーリング」へ参加と、「単位認定試験」が義務づけられています。

「全日制高校」「定時制高校」「通信制高校」、いずれの高校でも、卒業すれば高校の卒業資格として同等のものが与えられます。また通信制高校は、十代で学校にいけなかった人や、全日制高校から転入・編入した人、芸能活動やスポーツに打ち込んでいる人、その他の理由により高校にいけなかった人など様々で、年齢にも幅があるのが特徴です。
戦後高校に入学出来なかった学生に対して出来たのが本来の通信制高校(定時制高校も含む)ですが、いまでは新しい学びの場としても注目を集めており、生徒数の数は概ね増加の傾向にあります。

通信制高校の基本的な仕組み

通信制高校の単位を取るためには主に3つが挙げられます。まず中心となる「レポート」、実際に学校に通い授業を受ける「スクーリング」、そしてテストである「単位認定試験」です。これらの単位取得の要件を全て満たした上で高校の卒業資格が得られます。ではこの3つはどのようなものなのでしょうか。

ふだん一番主になるのは「レポート」、つまり課題のようなものです。現在は教科書や問題集以外にも、インターネットが普及していることもあり、自宅でネット授業を受けるスタイルも増えています。それらと同時にレポートを作成し、学校に提出します。学校は添削をして、単位を習得していく流れです。レポートは郵送などで送るのが一般的ですが、最近ではネットを介して提出できる通信制高校もあります。

次に、「スクーリング」というものがあります。スクーリングというのはその名の通り、体育など学校に行かないと単位が取得できない科目の授業を主に受けて単位を習得するほか、学習を進めていくにあたって分からないところを実際に先生に聞くという時間があてはまります。

スクーリングについては開催時期も日数も各学校ごとに異なり、夏季休暇や冬季休暇などに行うものもあれば、週に数回通ったり、月に数回通うスタイル、泊りがけの合宿型など、様々なものがあるので自分にあったスタイルの通信制を選ぶことも必要かもしれません。

また、ふだんは顔を合わすことのない他生徒とHRや授業などを通して交流したりできる良い機会でもあります。

通信制高校のスクーリングについて
通信制高校で必須のスクーリングとは?

そして「単位取得試験」というものですが、通信制は単位制であるため、卒業条件を満たすために単位を取得するという試験です。これには普段のレポート授業などの条件を満たしていることが必要で、単位取得試験を受けはじめて単位がもらえるといった仕組みです。以前は実際に学校に行き試験を受ける形が一般的でしたが、これもインターネットが普及した現在はウェブ上で試験を受けるというスタイルが増加してきています。

通信制高校の学費

通信制高校にも全日制高校と同じく「公立」と「私立」があり、「公立」のが安くなっています。「私立」の通信制高校の場合、年間30〜100万円程度(入学金含む)が一般的です。

昨今ではさまざまな通信制高校があり、週5日登校する通信制もあれば、それぞれの学力に合わせて週に何回か登校するスタイル、また従来のように夏季や冬季、土日などにスクーリングを行う高校など、様々なスタイルの通信制高校があります。そういった学習スタイルの違いによって、費用の差が出てきますのでホームページを見たり、実際に通信制高校に問い合わせるなどして、比較検討してみるのが良いでしょう。

通信制高校の学費について
通信制高校やサポート校の学費はいくらかかるの?

通信制高校の入学から卒業までの流れ

 通信制高校は単位制で卒業

通常、通信制高校には全日制や定時制のような「1年次」「2年次」というものが存在しません。それは、通信制高校が決められた単位をすべて取得して卒業が認められるため、何年次で何科目単位必須ということが設けられていないからです。

ですから自分の空いた時間を有効に使い、単位習得に向けて学習することが必要になってきます。

単位制について
高校の「学年制」と「単位制」の違いとは?

通信制高校の入学や卒業の時期

多くの通信制高校は、2学期制などを採用しているケースが多いので、入学時期は4・10月が多いのが現状なようです。

入学にあたっては、簡単な書類選考が中心です。また、編入学や転入は多くの通信制高校で随時募集されているようです。晴れて単位を全て取得すれば卒業となります。卒業の時期も3・9月といったところが多いようです。

通信制高校の学校行事・イベント

通信制高校には、全日制と同じような「HR」や体育祭、文化祭、遠足など(これらを学校教育法では特別授業といいます)が存在しないという印象があるかもしれません。

ですが、通信制高校でも学校教育法で定められている年に10時間以上の特別授業が実は存在します。ですが、大概の通信制高校では全日制高校と同じ形では実施されません。HRに関してはスクーリングの際に行われますし、それを補う形で「ネットHR」という形でインターネット配信を行っている高校が殆どのようです。

勿論録画して後から視聴することも可能で出席扱いにもなりますので、全日制高校ほどの重要性はあまりないと言えるでしょう。ただ各学校によって違う点もある場合があるので、入学前に確認しておくことをお勧めします。

通信制高校の年間行事・イベントについて
通信制高校にも修学旅行ってあるの? さまざまな年間行事を紹介

「通信制高校」と「サポート校」との違いは?

通信制高校について調べていると、「サポート校」というものを目や耳にすると思います。「通信サポート校」とも呼ばれるもので、通信制高校と似通っており混乱するかもしれません。私立の通信制高校の場合はその母体がサポート校を経営している場合が多くあるので、区別がつけづらいと思います。

ですが「通信制高校」と「サポート校」は法律的にも違うものなので、まずはその違いを理解してみましょう。

通信制高校とサポート校との違いって?

「サポート校」とはどんなところなのか?通信制高校との違いは?

「通信制高校サポート校」いわゆるサポート校は、基本的に通信制高校という学校教育法で「高等学校」と定められてないため、サポート校に在籍して勉強するだけでは、高校卒業資格は取得することは出来ません。

サポート校は、基本的に定義として通信制高校の生徒に対して3年間で卒業できるように勉強面や精神面などの支援を行う機関です。大半のサポート校は通信制の高校と連携しているため、同時に入学するケースが多いようなので、単独で通信制高校に通うよりは学費がかかります。

サポート校の特徴

では、サポート高校の特徴はどんなところがあるのでしょうか。

実情として、通信制高校だけでは3年間で卒業できるパーセンテージは30%~40%と言われています。これは自学自習という特徴が通信制高校にあるためでしょう。先に説明したレポートの作成や提出が、自分ひとりで勉強するだけでは難しかったりさぼりがちになります。そこでサポート高校は、「3年間で高校卒業を目指す」というカリキュラムが主体となっているところが多いようです。

サポート校というのは1992年に誕生して以来、主にひきこもりや不登校の生徒の受け皿としているところが多く、個別にカウンセリングを行ったり、通信制高校で単位を取れるように学習指導を行っています。また体験学習など、通常通信制高校では行えない特色があります。

他には経営している母体との連携で、高校の勉強と同時にヘアメイク、イラスト、料理、スポーツなど専門科目だけを集中して学ぶコースや、高認資格をとるためのコースなど、通信制高校を卒業することだけを目的としないコースも数あるサポート校も多岐に渡ります。

サポート校で主に行われること

サポート校が誕生した背景には、通信制高校の3年間での卒業率が低く、それを支援するといった意味合いが大きくありました。ですが今では、通信制高校との併学にとらわれないサポート校、つまり中学時代不登校であったり、ひきこもりだった生徒に対する勉学やその他の支援といった意味合いを含むものが多く誕生しています。通学スタイルもさまざまなものがあります。その具体例を挙げてみたいと思います。

  •  少人数制での勉学サポート
    それぞれの学力に合わせて、個別指導などに力を入れている
  • 適切な生活指導
    高校生としての自覚や身だしなみ、登校指導など
  • 対人関係
    いじめやひきこもりなどの解消、コミュニケーション指導など

主にこのようなことがあげられます。

サポート校は校則もなく自由ですが、未成年者に対する指導は厳しく行っているところがほとんどのようです。

他にもボランティア活動や提携している経営母体の大学や専門学校の体験入学、大学受験を目指すための指導、専門的なコースが用意されているなど、形態にはさまざまなところがあり、サポート校を考える際は何を重要視しているか、本人の希望などを総合的に考慮するのが一番良いかと思われます。

サポート校は入学相談会や説明会も頻繁に行われているので、実際に足を運んでみるのもいいかもしれません。

サポート校について
サポート校とは?学費など、通信制高校との違いを解説

まとめ

いかがでしたでしょうか。

通信制高校は昔ながらの歴史の名残ともいえますが、時代の変化によって変わりつつあると言えるでしょう。前述したように、戦後の時代は戦争によって高校に入学出来なかった人たちが通うひとつの手段でしたが、今は不登校であったり、ひきこもりであったり学校に対して関わりが持てない生徒のための受け皿という認識が強くなってきています。サポート校にも同じことが言えると思います。また、入学は簡単ですが、卒業するのは3年では難しいことも事実です。

ですが、本人に勉学の意思があり、普通の全日制高校では出来ないことにチャレンジ出来ることも通信制高校のひとつの魅力です。時間と場所にとらわれず、自分の夢や目標、やりたいことがある人には、通信制高校も選択のひとつと言えます。それらのさまざまな目標を持っている人にとっては、全日制高校では体験出来ない専攻コースが存在し、そのための実習などに力を入れられる通信制高校も存在します。

ただ通信制高校に入るだけでは、自主自学の単位制なので、必要なのは自学出来る環境を自分で作る意思と場所を持つことが大切になってきます。基本的に「絶対やらなくてはいけない」という環境に追い込まれない分、本人のやる気が必要です。

その点では、通信制高校に入学する本人がどのように学生生活を送るのか、活かすも殺すも本人次第で決まるのが、通信制高校の最大の特徴と言えるのではないでしょうか。

自分に合った通信制高校・サポート校を探そう!

資料請求はカンタン&無料!
自分にぴったりの通信制高校・サポート校を見つけよう!