通信制高校、公立と私立の違いとは?

通信制高校への進学を考えるうえでまずはじめに直面するのが、「公立と私立、どちらが良いのか」という悩みではないでしょうか。このページでは、公立と私立をあらゆる角度から比較しながら、それぞれのメリット・デメリットについて、詳しく説明しています。

通信制高校、公立と私立の違いとは?

通信制高校にも公立と私立がある

ひとくちに通信制高校といっても、全日制高校と同じように、自治体が運営する「公立」と、それ以外の団体が運営する「私立」があります。単位数や在籍期間など、卒業するのに必要な基本条件はどちらも変わりませんが、学費やサポート体制、卒業率などには大きな違いがあるようです。

 

公立と私立の通信制高校、5つの違い

 

学費

公立と私立との違いでまず挙げられるのが、「学費の差」でしょう。全日制高校同様に、通信制高校でも「私立の方が公立よりも学費が高い」というのは周知の事実。実際に、どのくらいの差があるのでしょうか。

1単位当たりの授業料の目安はだいたい以下の通りです。

  • 公立…1単位180~1200円
  • 私立…1単位5000~1万2000円

年間で比べると、公立は約2~3万円、私立は20~30万円(高校によって異なります)ほどかかると言われています。私立は公立のおよそ10倍ですね。また、資格取得などの専門分野に特化したコースや大学進学コース、登校日数の多いコースなどを選ぶと、さらに学費は高くなる傾向に。学費の面だけを見ると、公立の方が私立よりもだいぶ魅力的に思えます。

 

サポート体制

公立の場合、「自学自習」を基本としている学校がほとんど。レポートの提出や試験などは、すべて生徒の自主性に任されています。また、スクーリングの日程も月数回ときめられているため、先生に直接質問できる機会も多いとはいえません。さらに、授業は中学の基礎が身についていることを前提に進められるため、中学校での勉強に不安を感じている人は、塾を活用する必要がありそうです。

その点、私立では個人の習熟度に合わせてカリキュラムを組む学校も多く、中学の範囲まで遡って教えてくれる高校もたくさんあります。いつでも気軽に質問できる環境が整っており、レポートの添削や試験対策のレクチャーを受けることも可能です。不登校でなかなか学校に通えない生徒に対しては、担当教員が家まで赴き、個別授業をしてくれる学校も。「はじめは公立の通信制に通ったけれど不登校から立ち直れず、私立に転校して克服した」というケースも多いようです。学習面・メンタル面でのサポートは、私立の方がだいぶ手厚いことがわかります。

公立と私立の通信制高校、5つの違い

 

スクーリングの自由度

通信制高校を卒業するうえで欠かせないのがスクーリングです。公立の場合は、スクーリングの日程がすでに決められていることが多く、学生側がそのスケジュールに合わせて動かなければなりません。体調不良や急な予定などで欠席が続くと、単位を落としてしまうことも…。

ところが私立の場合は、自分の都合に合わせて日程を調整できる場合がほとんど。スクーリングのスタイルも、全日制のように月~金で登校する毎日登校型や、年に1度、2泊3日で行われる合宿型など、実にさまざまです。登校日数を徐々に増やしたり、「いつ来ても、いつ帰ってもOK」というスタンスの高校もあります。自分に合ったスタイルを選べるのが、私立の大きな魅力といえるでしょう。体調に波がある人や、仕事などで急な予定が入る可能性のある人は、自由度の高い私立を選んだ方がいいかもしれません。

 

入試方法・入学時期

公立と私立では、入試のスタイルも異なります。どちらも、全日制のような本格的な学科試験は行われませんが、公立では簡単な学科試験が課されたり、調査書の提出を求められるケースもあるようです(もちろん、作文や面接、書類選考のみという学校もあります)。また、編入・転入できる時期は年に一度、4月のみというところがほとんど。欠員が出た場合のみ、秋に入学できることもあるようです。

一方、私立の場合は、面接や書類選考のみで合否決定する場合が多く、学科試験を課す学校はほとんどありません。編入・転入も随時受け付けており、なかには2週間で手続きが完了してしまう高校も。今通っている高校に馴染めず、「すぐに転校したい」と悩んでいる人は、私立を検討するのがいいでしょう。

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卒業率

「通信制高校は卒業率が低い」という噂をよく聞きますね。実は、公立と私立では、卒業率にも差があります。「自学自習・自己管理」を基本とする公立とは違い、私立では、「3年で卒業すること」を目標に、学習面・精神面の両方から生徒をバックアップしてくれます。そのため、卒業率は私立の方が断然高いのです。平成28年度の政府統計データを元に大まかに卒業率を算出したところ、公立の60%に対し、私立では80%を超える結果に。中には100%近い卒業率を誇る高校もあります。「絶対に高卒資格が必要!」という人は私立を選んだ方が得策といえるでしょう。

通信制高校の卒業率について詳しく見る

 

まとめ:通信制高校、公立と私立どちらを選ぶべき?

公立にも私立にも、それぞれいいところはあります。経済的に不安を抱えている人にとっては、公立の学費の安さはかなり魅力的でしょう。しかし、「学費が安いから」という理由“のみ”で公立を選ぶのは危険です。いくら学費が安くても、卒業できなければ意味がないからです。「一人で勉強計画を立てられるか不安…」「公立の授業についていけないかも」など、少しでも不安要素がある場合は、一度私立を検討してみてください。いくつかの高校を比べて見ればわかる通り、私立は学校によって校風も違えば、学費も、学べる内容もバラバラです。「自分に合った学校が見つかる」という点も、私立の大きなメリットと言えるでしょう。

 

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