N高等学校、3年間の実績を発表「3」~学習・アンケート編

2016年4月に角川ドワンゴがネットの通信制高校「N高等学校」を開校してから3年。「N高等学校 開校から3年間の実績発表会」が3月27日に行われました。このページでは、アドバンストプログラムや生徒・保護者へのアンケート結果に関する報告内容をレポートしていきます。

 

N高独自の学習プログラムの成果と、生徒・保護者アンケートの結果を公表

ネットと通信制高校の制度を活用した「N高等学校(以下、N高)」。歴史ある大手出版社でありニコニコ動画の運営なども手がける「角川ドワンゴ」が、前代未聞の「ネットの学校」を開校するとあって、当時はメディアでも大きく取り上げられました。

あれから3年の月日が経ち、N高は2019年3月27日、「N高等学校 開校から3年間の実績発表会」を実施。学校法人角川ドワンゴ学園評議員であり株式会社ドワンゴの社長である夏野剛氏の進行により、開校から3年間のさまざまな実積を、数値やデータと共に公表しました。このページでは、海外留学や職業体験などN高ならではのアドバンストプログラムの取り組みに関する成果報告や、生徒・保護者に対して行った満足度調査の結果についてレポートしていきます。

N高等学校、3年間の実績を発表「1」~数字で見る定量情報編はコチラ
N高等学校、3年間の実績を発表「2」~文化祭・部活編はコチラ

 

アドバンストプログラムの取り組みに関する成果報告

 

世界の最先端に触れる「海外大学国際教育プログラム」

2016年度から始まった海外大学国際教育プログラム。スタンフォード大学やオックスフォードなど、海外の提携校のプログラムに参加することができます。

N高等学校、3年間の実績を発表「3」~学習・アンケート編

3年間の参加人数は以下の通りです。参加者の満足度は100%でした。

2016 2017 2018
スタンフォード 11名
(うちN高3名)
10名
(うちN高3名)
10名
(うちN高3名)
オックスフォード 9名
(うちN高5名)

 

さまざまな職業をリアルに体験できる「職業体験」

「多種多様な高校生の社会への接続」を目的とするN高の職業体験。

  • 地方滞在型の職業体験
  • 都市での職業体験
  • 21世紀型スキルワークショップ

などいろいろな形でさまざまな職業に触れることができます。「中でも一番注力しているのが“地方滞在型の職業体験”です」と語るのは、職業体験を担当する園利一郎先生。全国の自治体に相談し、北は北海道から南は沖縄まで20カ所以上で色々な産業の体験プログラムを展開しています。

日程は5日間とやや長め。「職業の体験はもちろんですが、自由な時間を過ごす“余暇”も大事だなと思っています。その時間で地域の人と交流したり、散歩をしたり、中には自分たちの考えた観光プランを“町の偉い人に見せたい!”と直談判しに行った生徒もいました」と園先生。

一方で、5日間という長い期間の中では、落ち込んでしまったり、挫折したりというネガティブな経験をすることも。そういった生徒たちの後押しとなるよう、社会技能や心理教育のプロをはじめとした、さまざまな専門家の協力を得てプログラムを制作しているそう。「現在は職業体験だけではなくて、社会技能を身に着けるワークショップも交互に行うことで、徐々に社会に接続していけるようにしていければと考えています」(園先生)。

2018年までの職業体験の参加のべ人数は968名、満足度平均は98.7%という結果に。園氏は「N高全体の生徒数に比べるとまだそんなに参加数は多くないので、もっと増やしていきたい」と語りました。

 

プロの指導で実践力が身につく「プログラミングクラス」

N高最大の特徴のひとつがこの「プログラミングクラス」。バンタンの「プログラマーズハイレベルハイスクール」の流れをくむ通学コースクラスのひとつで、基礎からプログラミングとプログラマのための数学と英語を学び、エンジニアのコーチのもと進学や就職を目指すことができます。

プログラミングクラスの一番の特徴は、プロのエンジニアのコーチングを受けられること。「生徒の作品に対するレビューから面接の練習まで、みっちりと指導をしていきます。また、広い机や座りやすい椅子などの専用教室を用意し、初心者でも基礎から学べる環境が整っています」(プログラミング教育責任者・吉村総一郎先生)。

企業などへのアルバイト・インターンも実施しており、「アルバイトやインターン先の方から“本当に高校生ですか?”という言葉をよくいただきます。課題解決能力に関しても、大人に引けを取らないというお褒めの言葉をいただいています」と吉村先生。大学合格実績や、アルバイト・インターン実績は以下の通りです。

かつてはインターン先にそのまま就職するというケースが多かったものの、最近は大学進学を目指す生徒が増えているそうです。

 

在校生・保護者にアンケート「N高生であることに誇りは?」

N高が開校当初から目標として掲げていたのが”誇りを持てる高校”になること。実際はどうなのか、在校生と保護者にアンケートを実施しました。

 

約4割の生徒がN高に誇りを持っている!

まず、生徒に対する「N高生であることに誇りをもっていますか?」という質問の回答結果は以下の通り。

「自分の高校に誇りが持てるかというのは、生徒にとって一番大事なことではないか」と夏野氏。誇りを持っている方は41.8%で、「どちらでもない」をやや下回る結果に。

次に、ネットコースの生徒の「N高に対する満足度」は以下の通り。

一貫して80%前後の結果となりました。これらの結果を受け夏野氏は「もっともっと誇りを持ってもらえるように、満足度を高められるように、我々もあらゆることを頑張りたい」と話しました。

 

保護者の満足度は年々上昇傾向に

また、保護者の理解を得るのもこれからの通信制高校の大きな課題であるとし、保護者を対象に行った「N高に対する満足度」の調査結果を公開。

保護者の満足度は、毎年上昇傾向に。83.0%という数字に夏野氏は「我々のやってきたことが形になった。大いに手ごたえを感じている」と語りました。

 

なんでもアリ!あなたにとっての「N」とは?

「あなたのNを見つけてほしい」というコンセプトのもと始まったN高。生徒たちに改めて「あなたにとってのNはなに?」というアンケートを実施しました。結果は以下の通り。

1位:NET(ネット)

2位:NEW(ニュー)

3位:NEXT(ネクスト)

4位:ニコニコ

5位:natural(ナチュラル)

「ネットの学校」というだけあり、やはり1位は「NET」という言葉でした。これらの他にも、「Need」「何事もまずは挑戦してみる」「逃げなくていい」「仲間」「NON STYLE」「人情」「No Problem」などなど、多くのワードが挙がりました。

夏野氏はそれを受け、「ぜひ、それぞれのNを見つけてほしい。それぞれの生徒さんが、自分の進みたい道とか、自分の向いてる事とか、興味の持てるものとかを、ひとつでもふたつでも見つけてくれれば、それは高校としてのひとつの意味があるんじゃないかなと思います。これからももっともっと、いろんなNをたくさん生み出せるように、N高を運営していきたい」と語りました。

 

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