音楽学校メーザー・ハウス高等部2016年度(平成28年度)卒業式&卒業LIVE
3月18日(土)、音楽学校メーザー・ハウス高等部(本校:東京都渋谷区)の卒業証書授与式が行われました。何度もライブを重ねてきた校内のスタジオで開催された音楽あふれる卒業式は、アットホームな雰囲気に包まれていました。
目次
高校卒業資格を取得した2回目の卒業生の巣立ち
2016年度の卒業生は2名です。その2名の門出を祝おうと、講師の先生方、在校生、ご家族、そしてOBやOGが集まり、とてもにぎやかな卒業式になりました。
まずは講師の先生方からお祝いの言葉が贈られました。トップバッターとなった主任の大野先生は、
「夢を持って、その夢を現実にするのは大変なこと。僕もそういう道を通ってきました。特に音楽を仕事にすることはとても大変。口では簡単に言えるけれど、とても難しいことです。仕事にしていくためには、自分と真剣に向き合うこと。それから人の話にしっかりと耳を傾けて聞くということがとても大切になってきます。自分の考えばかりに従いすぎると、道が見えなくなることもあるでしょう。そんな時には、周囲の人の話に耳をかたむけてみてください。学校に来てくれたら、いつでも相談に乗ります」
とあいさつ。続いて担任の横畠先生が、
「良いこと悪いこといろいろあったと思うけれど、それが全部力になる。だから頑張ってほしいと思っています。卒業式は節目ではあるけれど最終的なゴールではないということを忘れないでください」
と、お祝いのメッセージを贈りました。
音楽を学びながら高校卒業資格が取得できる
鹿島学園高等学校通信課と提携し、音楽学校メーザー・ハウス高等部で高校卒業資格が取得できるようになって2回目の卒業生ということもあり、卒業生を送り出す講師やスタッフの皆さんは感慨深いものがあったようです。
祝辞はどれも心あたたまるものばかりで、卒業生がどんな学生生活を送っていたのか、入学当時の印象、さらに卒業後の進路なども語られました。
他の来賓者の方々も口を揃えておっしゃっていたのは、「成長できたのは音楽と、メーザーの先生たちと音楽を通して築くことができた信頼関係があってこそ」。今までの高校生活になかったふれあいを音楽を通して重ねていくことで、それが音楽のフレーズに出るようになり、人として大きく成長することができたと振り返りました。
山本恭司顧問が『仰げば尊し』をギターで生演奏
最後は、メーザー・ハウス高等部の顧問講師である山本恭司顧問講師による講師演奏へ。
山本恭司顧問講師は、言わずと知れたロック界の大御所、BOWWOWのリーダーとして、ギターインストゥルメンタル・アルバムのリリースや、矢沢永吉のツアーへ参加するなど幅広い音楽活動を行うミュージシャンです。
「今日立派に卒業していく卒業生となったけれども、最初は言うことを聞かなかったといった話がありました。そして大野先生からは、人の話をちゃんと聞きましょうという話がありました。どちらもとても大事だし、音楽のアンサンブルとまったく同じこと。人の音を聞かないで自分だけでやっていたらリズムだってずれちゃうし、要はぐちゃぐちゃになっちゃう。じゃあ言うことをちゃんと聞いて、楽譜どおりに弾くといいんだけど、つまんないものになっちゃう。一応できている、いいんじゃないと僕は言うかもしれない。だけど、その中でちょっとはみだした部分。リズムなどはちゃんと押さえながら、俺はこうだろうと、ワガママをがつんとやっちゃうことで生まれる意外性なんかは大歓迎です。ある意味そこにロックスピリッツみたいなものがあると思うんですよね。でもこうやって音楽の話をしながら人生も一緒。音楽も人生もすべて一緒なんです」
とあいさつした後に、ご自身も卒業式で何度となく歌ってきて、大好きな曲だという『仰げば尊し』を山本恭司バージョンで演奏。続いて、講師陣と一緒に一曲演奏し、会場を盛り上げました。
卒業式の厳かな雰囲気が一変、第一線で活躍しているアーティストの演奏に会場のテンションが上がりました。卒業生にとって、最高のプレゼントになったことでしょう。
卒業式終了後は在校生と卒業生、さらに高等部講師陣によるライブが行われました。
メーザー・ハウス高等学校では、定期的にRHスタジオでのライブを開催し、ご家族やお友達に日頃の練習の成果を披露していますが、この日は卒業式ということもあって、OB・OGなども参加し、大いに盛り上がりました。
1年生が10曲。2年生が8曲と、演奏する曲に合わせてユニットを組みながら、次々と演奏していきました。カバー曲だけでなく、オリジナル曲も披露され、メーザー・ハウス高等学校で学ぶことで養われている実力を垣間見ることができました。
メーザー・ハウス高等部は大好きな音楽を存分に学べる場所
卒業式を終えたばかりの2名に、それぞれ高校生活の感想を聞いてみました。
「もともと普通科の高校に通っていたのですが、どうしても音楽の勉強がしたくて、ネットなどで探しました。するとメーザー・ハウス高等部が来年度から高校卒業資格を取得できるようになると聞き、ぜひチャレンジしてみたいと思いました。実際に通ってみると、普通の高校と全然違うなと。今までは普通科に通っていたので、みんなで一緒に授業を受けるというのが当たり前だったけれど、メーザー・ハウス高等部は、それぞれ自分の受ける授業が違うんです。最初は驚きました。普通の学校では聞けないような話がいっぱい聞けるし、自分のやりたいことがわかっていれば、それを全力でサポートしてくれる学校です。自分がやったぶんだけ、教えてもらえる。音楽だけでなく相手を思いやる気持ちなども学べました」(Kさん)
「もともと音楽が大好きで、高校に行くなら音楽できるほうが、通い続けることへのモチベーションになるかなと思いました。最初は自分が知っている有名なアーティストが普通に職員室から出てくることに驚いたんですけど、今はもうそんな環境に慣れました。その影響もあってか、自分も進学しても音楽を続けたいと思うようになりました。音楽で食べていきたい、これ以外は何もできないので。メーザー・ハウス高等部は、初心者でも入学してくる子もいて、イチから教えてもらえます。通信制高校といっても、毎日学校で授業があるので、必然的に毎日のように顔を合わせること。だから友達もできます。少しでも音楽やりたいと思っているならばメーザー・ハウス高等部はおすすめです」(Kさん)
「音楽学校メーザー・ハウス高等部」とは
音楽学校メーザー・ハウス高等部は、ボーカルやシンガーソングライター、ギター、ベース、ドラム、パーカッションなどの楽器、さらにDTM作曲や作詞、DJ、PA音響レコーディング、照明まで、実技を基礎からしっかり学ぶことができます。スタジオ設備を無料で開放し、すぐに練習できる環境を整えながら、少人数制のレッスンや、校内にあるライブハウスで定期的にライブイベントを開催しながら実践を重ね、プロになるための実力を育てていきます。また学習面は鹿島学園高等学校がサポート。レポートの作成や単位認定テスト、スクーリングを受けながら、全日制と同等の卒業資格を得ることができます。音楽カリキュラムに特化した履修科目が充実、そして自身の“好き”を伸ばすことができる学校です。