3月8日、さくら国際高等学校 東京校（東京・代々木）の卒業証書授与式が執り行われました。式典では田中雄一学校長からクラスの代表に卒業証書が手渡されたほか、学校長からの贈る言葉、卒業生代表の答辞などが行なわれました。

「人生の道を進むうえで、たくさんの“道草”をしてください」

式典では、担任がクラスの生徒一人ずつの名を呼び、生徒がその場で起立。 クラス代表が壇上で校長より卒業証書を受け取り、挨拶としてクラスの思い出や先生方へのお礼を述べていました。３年間を振り返り、声を詰まらせる生徒、担任の先生もお礼を述べられて涙ぐむなどのシーンが見られました。

田中雄一学校長は式辞として、「みなさんは、人生の設計図を作る準備期間である3年間の高校生活を終え、これから新しい進路に飛び出していきます。進路といっても人によって目的地までの道はいろいろあります。回り道であったり寄り道であったり一本道であったり道草であったり。道を進むうえで、ぜひ“道草”をして欲しいと思います。“道草”というのは、目的地に向かう途中で他のことに時間を使うことです。他のものを見たり聞いたり体験した時間は、新しい場所で生きる力になってくれます。人間なので悩んだり、迷ったりすることは当然あると思います。でもそういう時はぜひ東京校に寄ってください。そして2年後に東京校で行う成人を祝う会にぜひ来てください。2年後に会うのを楽しみにしています」とエールを送りました。

「さくら国際高校に入学して、これまででいちばん楽しいと思える日々を過ごせた」

卒業生を代表して答辞を述べられたのは進学コースのSさん。このSさんは中学の時に不登校を経験し、3年間のほとんどを学校に通えなかったそうです。

「さくら国際高校に入学して3年間を過ごしたことで、勉強や部活などを通したくさんのことを学ぶことができ、私にとってこれまででいちばん楽しいと思える日々を過ごすことができました。バスケット部の夏合宿で、昼間は筋肉痛になりながら練習し、夜はみんなで花火やかき氷、肝試しを楽しみました。身体を動かし、大声で笑い、仲間とともに時間を過ごすことがこんなにも楽しいことなんだ、と知ることができました。

それまでは部活と言えば、先輩に対してイヤな思いしかありませんでしたが、この学校の部活動では、顧問の先生や部活仲間が基礎から教えてくれ、3年間続けることができました。部活に入ったおかげで、先輩・後輩の関係や人との関わり方を学ぶことができました。

また、高校に入学する前までは、先生は生徒を信じてくれない、という学校に対しての負のイメージを持っていましたが、この学校の先生方はどんな時でも笑顔で声をかけてくださり、お互い趣味の話をしたり、居心地のいい空間を作ってくれました。いろいろなことで悩んでいる私たちに対して、優しく、時には厳しく助言をしてくださり、先生は生徒のことを信じてくれている、と思うことができました」と、高校生活を通じて成長できたことと、卒業の喜びを伝えました。

Sさんは、卒業後は工業大学へ入学し、将来はものづくりで宇宙開発に貢献したい、という夢に向かって進んでいきます。

また、式典終了後の会場内ロビーで、ふたりの卒業生に学校生活の思い出などについてお話を伺いました。

「さくら国際高校は、先生がみんな気さくで、先生と話しているだけで楽しかったです。3年生の時はすべての行事に参加したので、どれも印象に残っています。特に、文化祭はクラスでダーツの模擬店をやり、装飾担当として教室の飾り付けを中心になって準備をしました。大変でしたけど、楽しい思い出として印象に残っています。卒業後は大学に行って音楽の勉強をします」
（進学コース　Iさん）

「中学時代は不登校でしたが、この学校なら通学できるかな、と思って入学を決めました。高校入学後は、軽音楽部とバスケ部に入部して、2つとも頑張って活動したことがいちばんの思い出です。軽音楽部ではベースを担当していました。卒業後は地方公務員を目指して、専門学校に進みます」
（進学コース　Kさん）

式典終了後のホテル内ロビーでは、先生方や友達との別れを惜しんで談笑したり、グループで記念写真を撮影する様子があちこちで見受けられ、どの生徒さんも充実した楽しい３年間を過ごしたという様子が伝わってくる、温かみのある卒業式でした。

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