大学の受験勉強っていつから・どうやるの?受験勉強の上手な計画の立て方

部活にバイトに、何かと忙しい高校生活。いつか始めようと思いながらもついつい先延ばしにしてしまうのが大学の「受験勉強」ですよね。受験勉強は一体いつから始めればいいのでしょうか? ここでは、受験勉強を始めるタイミングや、勉強の仕方について解説していきます。

大学の受験勉強っていつから・どうやるの?受験勉強の上手な計画の立て方

目次

大学生に聞く!受験勉強を始めたのはいつ?

 

最多は高校3年生の春スタート

「受験勉強をいつから始めるべきか」。これは、全ての高校生が抱える大きな悩みのひとつだと言っても過言ではありません。わからないことは、先人に訊くのがいちばん!現役の大学生や大学院生など401人を対象に、「マイナビ学生の窓口」が2016年に行った調査によると、受験勉強を始めたタイミングは以下の通りでした。

受験勉強を本格的に始めたタイミング

調査期間:2016/01(学生の窓口調べ)、調査対象:大学生・大学院生・短大生・専門大生の男女

 

最も多かったのが、「高校3年生の春」という回答。やはり、3年になると「とうとう受験生になったんだ」という自覚から、受験勉強を始める学生が多いのかもしれませんね。

次に多かったのが「全く勉強をしなかった」ですが、これは推薦入試で大学へ進んだという人の回答でした。「高校3年生の夏」も52人と多く、これは部活を引退するタイミングと重なります。全体的に見ると、高校2年の冬~3年の夏が受験勉強開始のピークと言えるでしょう。

 

きっかけは周囲の環境変化から

受験勉強を始めた理由としては、以下のような回答が挙がっていました。

  • 周囲が受験勉強をし始めたから
  • 受験を意識し気持ちが焦り始めたから
  • 学校が受験対策の授業を始めたから
  • 部活を引退したから
  • 塾での受験対策が始まったから
  • 親から言われたから

自分から進んで、というよりは、学校や友人など周りの環境の変化から「自分もやらなくちゃ…」と焦りを感じ始める人が多いようですね。

 

4割以上が「始めるのが遅かった」と感じている

では、大学生は自分が受験勉強を始めたタイミングについて、どう感じているのでしょうか。

受験勉強を始めたタイミングについて約半数の人が「適切だった」と回答しています。しかし、42%もの人が「遅かった」と感じているのも見逃せないところ。今後の人生を左右する大学受験という大舞台に、ただでさえナーバスな気持ちになる受験生も多い中、最後の最後で焦りたくはないですよね。やはり、少しでも早めにスタートしたほうがいいのかもしれません。

 

入試形態によって開始時期は異なる!

さて、昨今の入試事情は一昔前とは少し異なります。全員一斉に一般入試で試験にのぞむ、というのはもう過去の話。今は推薦入試やAO入試で大学へと進む人が増えています。

(詳しい内容については「大学入試ってどんなことするの?受験の仕組みや流れを理解しよう!」で解説しています。)

それぞれ試験時期も異なりますから、自分が希望する入試形態に合わせた受験対策が必要です。

 

1年生の春から全力!「指定校制推薦」

推薦枠を獲得できれば、合格率はほぼ100%と言われる指定校制推薦。そのため、3年の7~9月に行われる校内選考で指定校推薦枠に選ばれれば、その時点で受験終了となることも。一見とてもラクチンな受験方法に見えますね。

しかし、指定校推薦を受けられるのは学年で1~2名のみ。高校の成績や部活動での活躍など、高校生活全体を総合的に評価されます。そのため、指定校推薦を目指すなら、高校一年の最初の中間試験から全力でのぞむ必要があるのです。

一発勝負のプレッシャーに弱い人や、コツコツ勉強するのが向いているという人は、この推薦枠を目指してみるのもいいかもしれませんね。

 

2年生の夏から動くべし!「AO入試」

近年増加しているのがこのAO入試。「やる気」を最重視されるAO入試において、不可欠なのがオープンキャンパスへの参加です。春に実施している大学もありますが、高校の夏休みに合わせて行う大学がほとんど。AO入試の受験のピークは3年生の秋頃ですから、3年の夏に参加するのでは遅いという印象が否めません。

面接試験ではオープンキャンパスの内容について聞かれることもありますから、十分に面接対策を行うためにも、余裕をもって2年生の夏には参加しておくようにしましょう。

 

1年生から徐々に、2年生の後半から本気!「公募制推薦」

最近ではセンター試験などの学力試験を課す大学が増えている公募制推薦。指定校制と違い、高校から推薦をもらっても確実に合格できるわけではないため、一般入試も視野に入れながら効率的に受験勉強を進めていくようにしましょう。

また、面接や小論文などの対策も忘れずに。一般的には小論文対策は2年生の秋から、面接対策は3年生の夏から始める人が多いそう。もちろん推薦入試は内申点も重要。1年生のうちから勉強や部活に積極的に取り組むことも忘れずに。

 

気づいた今から始めよう!「一般入試」

一般入試はとにかく学力勝負の一発本番ですから、不安要素はなるべく多く取り除いておきたいもの。とはいえ“受験勉強を完璧にする”ことはほぼ不可能。1日でも長く勉強した方が、「あれだけ頑張ったんだから」と当日のプレッシャーを押しのける自信へとつながります。気づいた今日から始めましょう!

 

受験勉強を始める前に考えるべき5つのこと

いざ「受験勉強を始めよう!」と思っても、何から手を付けてよいのやら途方に暮れてしまう人も多いのでは? 受験勉強を始める前に、まず頭の中の整理から。受験に対する実感もぐっとわいてきますよ。

 

【1】自分の実力と向き合う

まず知っておかなければならないのが今の自分の力量です。今の時点で、どのくらいのレベルの大学に入れる実力があるのかを確認しましょう。苦手な単元や、得意科目を把握するのも大切です。

 

【2】ゴール地点である「志望校」を定める

次に、目標となる志望校を明確にしましょう。自分のレベルにあった大学を選ぶのか、それとも少し難易度の高い大学に挑戦するのかで勉強計画も違ってきます。目標を定めることは、勉強のやる気にもつながりますよ。

 

【3】入試までにこなすべき内容を書き出す

志望校が決まったら、次は受験科目や過去の出題傾向のチェックを。攻略すべき教科や、対策するべき科目など、入試までにこなすべきポイントを、優先順位をつけて挙げていきましょう。

 

【4】残り時間とペース配分を考える

今が2年の冬なのか、はたまた3年の夏なのかによっても勉強計画は異なります。【3】で確認した内容をきちんとこなしていくために、入試までの残りの日数を見ながらペース配分を決めてましょう。時間がない場合は、優先順位の高いものを重点的にこなすことを心がけて。

 

【5】1日の勉強時間を考える

大まかなペース配分がわかったら、今度は1日のスケジュールを立てましょう。1日に何時間勉強をすれば入試に間に合うのかを逆算すると、“今日1日の大切さ”が実感としてわいてくるはずです。

 

受験勉強は計画的に。失敗しない4つのポイント

さて、いよいよ受験勉強のスタートです。とはいえ長い受験生活、うまく成績が上がらなかったり、せっかく立てた計画が崩れてしまったり、スランプに陥ることもありますよね。受験勉強をうまく乗り切る、小さなコツをご紹介します。

 

【1】捉われすぎもダメ!計画は修正を前提に

勉強計画を立てたからといっても、それに捉われすぎていてはダメ。きっちりした性格の人ほどこのワナに陥りがちですが、タイトなスケジュールを組んでしまうと、病気や急用で計画が狂ってしまった場合、一気に心が折れてしまう危険性が。計画はあくまで計画。ルーズすぎるのもNGですが、余裕をもったスケジュールを組むことが大切です。

 

【2】教科のバランスが大切!頭を切り替えて

「集中するあまり、英語だけで1日が終わってしまった」ということ、ありませんか? 好きな教科や得意な教科につい手が伸びてしまいがちですが、これが受験の落とし穴。「勉強したつもり」にはなれますが、苦手科目がおろそかになってしまう恐れが。一教科だけ極めたところで、大学入試は乗り切れません。頭をリフレッシュさせる気持ちで、「英語を2時間勉強したら次は数学」と、時間を決めて勉強を。

 

【3】目標には具体的な数字を設定

例えば「英単語は一日100個」、「数学は一日10問」、「参考書を一日に10ページこなす」など、具体的な数字を定めてみましょう。人は目の前の目標に邁進するもの。漠然と「今日はこの辺りまで~」とするよりも、やる気につながります。

 

【4】暗記モノは寝る前に!時間帯で勉強法をチェンジ

年号や英単語、数式など、受験勉強につきものの暗記モノ。ただ覚えていくだけの単純作業にうんざり…という方も多いでしょう。実は、暗記モノは寝る直前に取り組むのがより効果的と言われています。逆に数学や文章の読解など、問題を解くものは頭がスッキリとしている朝方がオススメ。取り組む時間を工夫することで、勉強の効率も上がります。

 

では「今」何をするべきか!時期別やることまとめ

 

「1年生」は勉強する教科を絞る

勉強して得た知識を3年生まで維持し続けるというのは結構大変なもの。受験まで余裕があるこの時期は、理科や社会などの暗記モノより、英語や数学に取り組むのが吉。教科を絞って、しっかりと基礎を身につけるのがいいでしょう。

 

「2年生」は暗記モノを極めよう

とはいえ歴史や地理など暗記系の教科を極めるには、ある程度の時間が必要。3年からでは遅すぎるため、2年生から取り組むのがベストです。この時点ではまだ履修していない単元もあるかと思いますが、予習するつもりで先に終わらせてしまいましょう。

 

「3年生の春」はバランスをみて取り組もう

夏までに全教科の基礎を仕上げるつもりで、教科ごとの時間配分を考えましょう。得意科目の勉強時間を減らし、その分苦手科目を重点的に。センター試験でしか使わない科目がある場合は、春頃から少しずつ取り組んでおきましょう。

 

「3年生の夏」は全教科の基礎を仕上げをしよう

「受験の天王山」ともいわれる高3の夏。特に夏休みは、周りとの差がつく重要な時期です。春から取り組んできた「基礎づくり」を完成させましょう。志望校よりワンランク下の大学の過去問題で、合格点を取れるのが理想です。センター試験対策も10月末には終わらせるつもりで夏から取り組みましょう。

 

「3年生の秋」は苦手教科の見直しをしよう

秋以降は見直しの時期。新しい参考書やテキストはなるべく買わず、間違った問題を見直したり、苦手な問題を反復して解くのがオススメです。自分の弱点を強化することで、点数の引き上げを目指しましょう。

 

「3年生の冬~入試直前」は過去問をやりこもう

入試を目前に控えたこの時期は、志望校の過去問題を解き、その対策に充てましょう。試験当日に向け、体調管理も忘れずに!

 

まとめ

受験勉強は、一朝一夕で終わるものではありません。長期にわたってモチベーションを保ち続けるのはとても難しいことです。だからこそ大切なのが、目標を定めること。「何から手をつけたらいいかわからない」という人は、まず志望校を決めるところから始めましょう!

 

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