次の大改革は2024年度!大学入学共通テスト最新情報

まだまだ終わらない大学入試改革!2024年度入試(2025年1月実施)から、国立大入試で課す大学入学共通テストの出題科目に新教科「情報」が加わることが決定しました。他にも英語民間試験や記述式導入の行方など、大学入試改革の最新の動向をチェックしていきましょう!

次の大改革は2024年度!大学入学共通テスト最新情報

2024年度から「情報」を加えた6教科8科目に!

「大学入学共通テスト(以下共通テスト)」がスタートし、受験制度そのものが大きく変化した2020年度。改革2年目となった2021年度は内容に大きな変化はありませんでしたが、数学を筆頭に全体的に問題が難化したことが話題となりました。

そして次に大きな改革が行われるのが、2022年4月に高校一年生となる皆さんがのぞむ2024年度(2025年1月実施)入試です。
国立大学協会では、2024年度以降の国立大入試で課す共通テストの出題科目に「情報」を加えることを決定。国立大学の一般選抜の受験生には、原則として 6教科8科目が課されることになりました。

共通テストの出題教科・科目

《 現行(~2023年度)》

出題教科 科目(6教科30科目)
国語 「国語」  
地理歴史 「世界史A」
「世界史B」
「日本史A」
「日本史B」
「地理A」
「地理B」
地理歴史及び公民から最大2科目を選択
公民 「現代社会」
「倫理」
「政治・経済」
「倫理,政治・経済」
数学 「数学Ⅰ」
「数学Ⅰ・数学A」
①から1科目を選択
「数学Ⅱ」
「数学Ⅱ・数学B」
「簿記・会計」
「情報関係基礎」
②から1科目を選択
理科 「物理基礎」
「化学基礎」
「生物基礎」
「地学基礎」
A:①から2科目を選択
B:②から1科目を選択
C:①から2科目及び②から1科目を選択
D:②から2科目を選択
「物理」
「化学」
「生物」
「地学」
外国語  「英語」
「ドイツ語」
「フランス語」
「中国語」
「韓国語」
1科目を選択

《 2024年度~ 》

出題教科 科目(7教科21科目)
国語 「国語」  
地理歴史 「地理総合、地理探究」
「歴史総合、日本史探究」
「歴史総合、世界史探究」
「地理総合、歴史総合、公共」
地理歴史及び公民から最大2科目を選択
公民 「公共、倫理」
「公共、政治・経済」
数学 「数学Ⅰ・数学A」
「数学Ⅰ」
①から1科目を選択
「数学Ⅱ、数学B、数学C」  
理科 「物理基礎、化学基礎、 生物基礎、地学基礎」 A:①において2科目の内容の問題を選択
B:②から1科目を選択
C:①において2科目の内容の問題を選択及び②から1科目を選択
D:②から2科目を選択
「物理」
「化学」
「生物」
「地学」
外国語  「英語」
「ドイツ語」
「フランス語」
「中国語」
「韓国語」
1科目を選択
情報 「情報」

(大学入試センター公表資料より作成)

なぜ今「情報」が追加?2022年度からの新学習指導要領がカギ

ではなぜ「情報」が受験科目に加わることになったのでしょうか?
「情報」は2003年度から高校で必修化されていましたが、英語や数学などの主要教科に比べると“おまけ”的な存在でした。ところが2022年度からの新学習指導要領スタートに伴い、内容が大幅に改変。プログラミングの内容を盛り込んだ「情報Ⅰ」が新たに必履修科目となりました。(新学習指導要領については「2022年度から高校の授業が変わる!?新学習指導要領を解説!」でも詳しく解説しています)
この「情報Ⅰ」を学ぶ生徒が大学を受験する2024年度入試から、共通テストの科目に「情報」が加わることとなったのです。なお、「情報Ⅰ」を履修していない浪人生等には別の問題が用意される予定です。

プログラミング教育の目的は、生徒の「考える力=思考力」を養うことです。「プログラミング的思考」はコンピューターだけでなく、他の教科や社会で生き抜く能力も養うことができます。2018年5月に開かれた未来投資会議で、安倍晋三首相(当時)は「IT技術、情報処理の素養は、もはやこれからの時代の“読み書きそろばん”である。大学入試で国語、数学、英語のような基礎的な科目として「情報」を追加し、文系、理系問わず理数の学習を促していく」と発言。これからの大学入試において、「情報」は重要なポジションとなっていくことが予想されます。

どんな内容!?気になるテストの実施方法!

プログラミングと聞くとコンピューターを使うイメージがありますが、共通テストでは果たしてどんな方法でテストを実施するのでしょうか。
大学入試センターが以前から導入を模索しているのが、CBT(コンピュータベーストテスト-Computer-based Testing)方式です。民間の資格試験などで多く導入されている方法で、一人一人がパソコンを使ってテストに答えていくもの。しかしこれについては、スペースや費用等の関係から「2024年度の試験では導入を見送る」と発表しています。
大学入試センターのサイトにあるサンプル問題を見てみると、紙ベースのマークシート式のテストが掲載されています(2022年3月時点)。
どんな内容か気になる人は、大学入試センターのサイトを覗いてみてはいかがでしょう。

「英語の民間試験」「記述式」導入の行方は?

センター試験どう変わる?文科省が新テスト実施案を公表」の記事でもお伝えしていたように、当初の予定では大学入試改革の柱として、英語の民間試験の活用と、国語と数学の記述式問題が導入される予定でした。しかし体制が整わず、2020年度の導入を一旦断念。2024年度導入に向けて再協議が行われていました。学生のみなさんも「いったいどうなるの?」とヤキモキしていたのではないでしょうか。

2021年6月22日に行われた「大学入試のあり方に関する検討会議」によると、2024年度以降の共通テストにおける英語民間検定試験と記述式問題の導入について、「試験によって会場数、受検料、実施回数や障害のある受験者への配慮が異なる」等の理由から文部科学省は「実現は困難であると言わざるを得ない」と提言。どうやら2024年度以降の共通テストにおいても英語の民間試験と記述式問題は導入されない見込みのようです。

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