2022年度から高校の授業が変わる!?新学習指導要領を解説!

2022年4月から、高等学校の学習指導要領が新しく切り替わります。対象となるのは2022年度に入学する高校1年生から。いったい何がどのように変わるのか、改訂のポイントについてわかりやすく解説していきます。

2022年度から高校の授業が変わる!?新学習指導要領を解説!

今が変革期!学習指導要領が大きく変わる!

学習指導要領とは、全国のどの地域で教育を受けても一定の水準の教育を受けられるようにするために文部科学省が定める、教育課程(カリキュラム)を編成する際の基準となるものです。約10年ごとに改訂され、幼稚園から高等学校まで、全国の学校がこの内容をもとに授業の内容を決めています。

新学習指導要領では、「主体的・対話的で深い学び」を実現するための3つの柱を示しています。
◎知識および技能の習得
◎思考力、判断力、表現力
◎学びに向かう力、人間性の育成

すでに小学校では2020年、中学校では2021年の4月から新学習指導要領に基づいた授業が実施されており、高等学校では2022年4月からいよいよ新しいカリキュラムがスタートします。対象は2022年度入学の高校1年生。なお、新2年生・新3年生は対象となりません。

実際にどう変わるの?気になるポイントを解説!

では、実際に何がどう変わるのか、新設・再編される教科・科目について見ていきましょう。

【英語】

現行の必履修科目である「コミュニケーション英語Ⅰ」が、「英語コミュニケーションⅠ」に変更されます。また、習得する単語数が、これまでの1800語から1800~2500語へと増加英検2級程度の力を身につけることを目標に掲げています。
中学校までは“英語の4技能”「聞く」「書く」「読む」「話す」を培う教育が行われていますが、高校では「話す」の領域をさらに掘り下げ、「話す〔やりとり〕」・「話す〔発表〕」の2分野に細分化。“英語の5領域”「聞く」「書く」「読む」「話す〔やりとり〕」・「話す〔発表〕」について、総合的に学びます。

現行
コミュニケーション基礎英語  
コミュニケーション英語Ⅰ
コミュニケーション英語Ⅱ  
コミュニケーション英語Ⅲ  
英語表現Ⅰ  
英語表現Ⅱ  
英語表現Ⅲ  
2022年度4月~
英語コミュニケーションⅠ
英語コミュニケーションⅡ  
英語コミュニケーションⅢ  
論理・表現Ⅰ  
論理・表現Ⅱ  
論理・表現Ⅲ  

…必履修科目)

◎主な変更ポイント

現行
習得する単語数1800語
英語の4技能「聞く」「書く」「読む」「話す」を学ぶ
2022年度4月~
習得する単語数1800~2500語(英検2級程度)に増加
英語の5領域「聞く」「書く」「読む」「話す〔やりとり〕」「話す〔発表〕」を学ぶ

【数学】

もっとも大きな改訂ポイントは「数学C」が新設されること。

現行では「数学Ⅲ」「数学B」「数学活用」の内容となっている、

  • 「数学B」の「ベクトル」
  • 「数学Ⅲ」の「平面上の曲線と複素数平面」
  • 「数学活用」の「数学的な表現の工夫(統計グラフや離散グラフ、図など)」

などが「数学C」として扱われ、「数学活用」は無くなります。

また、これまで一部の大学の入試でしか扱われていなかった「確率分布と統計的な推測」が、「数学B」で必須化されます。

現行
数学Ⅰ
数学Ⅱ  
数学Ⅲ  
数学A  
数学B  
数学活用  
2022年度4月~
数学Ⅰ
数学Ⅱ  
数学Ⅲ  
数学A  
数学B(「確率分布と統計的な推測」が必須化)  
数学C  

…必履修科目)

【国語】

現行の必履修科目である「国語総合」が「現代の国語」「言語文化」の2科目に。
「国語総合」では「現代文」と「古典」で大きく内容が分かれていましたが、「現代の国語」では、実社会に必要な「話す」「聞く」「書く」「読む」能力を養う評論文などの論理的・実用的な文章を扱い、「言語文化」では古文から現代文まであらゆる文学的作品を扱うことになります。
また、選択科目は「国語表現」「現代文A」「現代文B」「古典A」「古典B」から「論理国語」「文学国語」「国語表現」「古典探究」へと変わります。

現行
国語総合
現代文A  
現代文B  
国語表現  
古典A  
古典B  
2022年度4月~
現代の国語(主に評論文を扱う)
言語文化(古文~現代文の文学的作品を扱う)
論理国語  
文学国語  
国語表現  
古典探究  

…必履修科目)

【社会】

●地理歴史

現行の地理・歴史の必履修科目は
「世界史A」「世界史B」から1科目選択、「日本史A」「日本史B」「地理A」「地理B」から1科目選択の2科目選択制でしたが、これからは「地理総合」と「歴史総合」が必履修科目に。
また、選択科目として現行の「日本史B」をベースとした「日本史探究」、「世界史B」をベースとした「世界史探究」が新設されます。

現行
世界史A 1科目選択
世界史B
日本史A 1科目選択
日本史B
地理A
地理B
2022年度4月~
地歴総合
地歴探究  
歴史総合
日本史探究(これまでの日本史Bがベース)  
世界史探究(これまでの世界史Bがベース)  

…必履修科目)

●公民

現行の「現代社会」が無くなり、「公共」が新設されます。
また、必履修科目は「公共」の一択に。これまで選択制の必履修科目だった「政治経済」「倫理」は選択科目となります。

現行
現代社会 「現代社会」または「倫理」「政治・経済」
倫理
政治・経済
2022年度4月~
公共
倫理  
政治・経済  

…必履修科目)

【情報】

現行では必履修科目として「社会と情報」「情報の科学」のどちらかを選択していましたが、改定後はプログラミングについて学ぶ「情報Ⅰ」が必履修科目に。さらに「情報Ⅱ」も選択科目として新設されます。2025年度から大学入試にも「情報」が加わる予定です。

現行
社会と情報 1科目選択
情報の科学
2022年度4月~
情報Ⅰ(プログラミングについて学ぶ)
情報Ⅱ  

…必履修科目)

★2025年度大学入試から「情報」が大学入学共通テストに追加!

【総合的な探究の時間】

現行の「総合的な学習の時間」が、2022年度から「総合的な探究の時間」に変更されます。内容としては、これまでの「総合的な学習の時間」の“発展形”と言えるでしょう。授業では、生徒自らが課題を見つけ、情報を収集、整理、分析しながら探究する力を養います。

現行
総合的な学習の時間
2022年度4月~
総合的な探究の時間(より発展的な内容)

…必履修科目)

【理数】

2022年度から新たに登場する共通科目が「理数」です。
科目は「理数探究基礎」と「理数探究」の2科目。「理数探究」では、数学や理科についての生徒が自分で課題を考え、実験、観察、調査を通して探究を進めることで、自分で考えて行動していく力を養います。「理数探究基礎」はその土台となる基礎を学ぶ科目です。

2022年度4月~
理数探究基礎
理数探究

まとめ

いかがでしたか。2022年度から始まる高校の新学習指導要領について、大きく変わるポイントをまとめました。注目すべきは、「探究」の名前の付く科目が7つも新設されること。自ら課題を見つけ、探究し、掘り下げてゆく『探究型』の科目が増えていくことが予想されます。従来の受け身の授業ではなく、より主体的・対話的な学びの場が増えていくのかもしれませんね。

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