通信制高校って、友達は作れるの?

家にいながらにして、高校の学習ができる通信制高校。それが大きな魅力である反面、学校に通う必要があまりないので「友達ができないんじゃ?」と思っている人も多いのではないでしょうか。ここでは通信制学校での「友達の作り方」について掘り下げていきます。

通信制高校って、友達は作れるの?

通信制高校で友達を作るための3つの方法

世間一般的には、「通信制高校って友達ができにくいのでは?」と思われていますが、答えは「NO」です。通信制高校にも、友達を作るチャンスはたくさん転がっています。では具体的にどうすればいいのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

(1)クラスメイトと顔を合わせる機会を逃さない

友達を作るには、やはり数少ない登校日をどう過ごすかがカギとなってくるでしょう。授業中や休み時間はもちろん、学校の行事や、イベントも忘れてはいけません。「面倒だなあ」と思わずに、積極的に参加してみましょう。

スクーリングは合宿型がおすすめ

自学自習が基本の通信制高校といえども、自宅学習の他に、学校へ通学しスクーリングを受ける必要があります。月に数回程度という学校もあれば、年に一度、合宿型で行なう高校もあります。

この「合宿型」のスクーリングでは、3泊4日など、数日間朝から晩まで同級生と時間を共にするため、仲良くなれることが多いようです。しかし不登校を経験した人の中には、合宿型のスクーリングに抵抗感を感じる人もいるようですが、実際に参加した後は「友達ができた」「楽しかった」という感想も多く聞かれます。

学校行事やイベントなどの「特別活動」に参加しよう

通信制高校を卒業するためには年間10単位、3年間で30単位の「特別活動」と呼ばれる単位を取得する必要があります。この「特別活動」は、ホームルームや文化祭、体育祭、遠足などを指し、登山や映画鑑賞など、楽しみながら受講できるプログラムを実施している学校も増えています。また、学校によって異なりますが、高校生活最大のイベントともいえる修学旅行を実施しているところも多くあります。この特別活動の多くはキャンパスに登校したり、遠隔地に出かけたりしてクラスメイトと顔を合わせます。楽しい時間は人との距離を縮めます。このチャンスを活かさない手はありません。

転入生に声をかけてみよう

年間を通じて転入生が多いのも、通信制高校の特徴です。年度の途中にクラスに加わるのは誰だって孤独で不安なもの。教室に一人でいる転入生に、ぜひ声をかけてみてください。通信制高校へ転入してくる生徒には、不登校やいじめなど、似たような悩みを持っている人が多くいます。それぞれの経験を語り合い理解しあうことで、お互いの距離がぐっと縮まるかもしれません。

(2)共通の趣味を持った仲間を見つける

同じ趣味や価値観を持つ人が集まると、自然と会話も盛り上がるもの。そんな“同士”が集まるコミュニティーに加わってみるのも、友達をつくるひとつの近道でしょう。自分から話しかけるのはどうも苦手…という人におすすめです。

部活やクラブ活動に参加する

「友達と青春を謳歌!」といえばやはり部活動やクラブ活動ではないでしょうか。通信制高校にも、部活動が充実している学校はたくさんあります。やりたい事や目指す目標が同じなので、友達にもなりやすいですよね。活動の内容も、学校によって実にさまざまです。以下に、具体例を挙げてみました。

  • 運動部
    サッカー部/野球部/陸上部/柔道部/バスケットボール部/バレーボール部/テニス部/卓球部/水泳部など
  • 文化部
    軽音楽部/ダンス部/美術部/書道部/茶道部/華道部/吹奏楽部/コーラス部/ゲーム部/アニメ部など

なかには全国大会が開催される運動競技もありますし、なんと、夏の甲子園に出場した通信制高校も存在します。通信制高校の場合、毎日練習があるわけではないので、気軽に参加できるのもポイントです。

部活・クラブ活動については、こちらの記事(通信制高校には部活やクラブ活動はあるの?)でも詳しく解説しています。

自分が興味のある専門コースがある学校を選ぶ

既に目指したい分野が決まっている人は、専門コースがある学校を選んでみては? 通信制高校は普通科の他に、美容やファッション、ミュージシャン、声優など、専門コースを設けている学校もあります。専門学校で行う授業内容をカリキュラムに取り入れたり、第一線で活躍するプロを講師に迎えたりと、かなり本格的な知識を身につけることができます。

同じ職業を目指す者同士、資格取得に向けて励ましあったり、将来の夢を語り合ったりと、良き友人であり良きライバルに出会えるかもしれません。

専門コースについては、こちらの記事(専門の資格も取れる!ユニークな授業やコースが特長な通信制高校)でも詳しく解説しています。

(3)「週5日コース」など登校日の多い通信制高校を選ぶ

とはいえ、登校の機会が少なければ、それだけ友達ができにくいというのも事実。であれば、登校日の多い通信制高校を選ぶのもひとつの手です。

登校日の多い通信制高校を選ぶのもひとつの手

週5日登校の通信制高校を選ぶ

月数回のみ登校する従来型の通信制高校に加え、最近増えているのが週に1~5日登校するタイプの学校です。週5日コースを選べば、全日制高校と似たようなスクールライフが送れますし、もちろん友達もできやすくなります。毎日登校するのが辛い場合は、週1日から始めて徐々に環境に慣れていくのもいいですね。

週5日コースがある通信制高校

飛鳥未来高等学校

飛鳥未来高等学校

週に5日通う「5DAYコース」では、一週間のうち、月・水・金は高校卒業に必要な学科の授業を受け、火・木は「アカデミー」と呼ばれる専門コースを学ぶのが特徴です。進学コースやビューティー、ダンスなど、週2日は自分の好きな事が学べるため、共通の趣味を持つ仲間もできやすく、メリハリをつけながら楽しく通学することができます。また、平成27年度に横浜キャンパスに新設された「全日総合コース」では、より確実に高校を卒業することを目指し、週5日登校しながら学科中心のカリキュラムを受講することができます。
(エリア 北海道・宮城県・千葉県・東京県・神奈川県・愛知県・奈良県・大阪府・広島県・福岡県)

クラーク記念国際高等学校

週5日通学が基本のクラーク記念国際高等学校は、通信制でありながら、「全日型」の教育を日本で初めて実施した高校です。総合進学コースや国際コース、クリエイティブコースなど、さまざまな特化型コースを設置しています。全員が制服を着て登校するため、全日制高校さながらのキャンパスライフを送ることができるのも特長です。

また、決められた時間割で動くのではなく、学びたい授業を自分で選びながら、週5日学校に通うこともできます。「フレックス型」と呼ばれるコースで、私服で登校するなど自由度が高く、週6~18コマの授業を自分のペースでこなしていきます。

池上学院高等学校

全日制スタイルの「総合コース」の授業は1日4時間。週5日、毎日制服を着て登校します。授業の後は、クラブ活動や「放課後講習会」に参加するなど、自由に時間を使うことができるのが特長です。「放課後講習会」は、基礎学習コースと発展学習コースの2つから選べ、大学受験など自分の目標に合わせた勉強をすることも可能。1年次には国語、数学、英語の基礎科目を徹底して行い、中学校の復習にも力を入れているので、不登校などで中学の授業をあまり受けられなかったという人でも安心です。

サポート校に通う

サポート校とは、通信制高校の生徒がきちんと3年間で卒業できるように学習をサポートする、いわゆる塾のような存在。全日制高校と同じように週5日登校するスタイルを採用している学校がほとんどです。担任制かつ少人数制での授業を行うところが多く、授業や日常生活を通じてクラスメイトと仲良くなりやすい環境といえるでしょう。

週5日通うスタイルのサポート校

ゴールフリー高等学院

ゴールフリー高等学院

ゴールフリー高等学院は、通信制高校とサポート校の両方を兼ねた「通信制高校提携校」です。個別教育のパイオニアであるゴールフリーが運営しているため、塾や予備校なしで大学や専門学校へ進学しやすいことが強みです。ゴールフリー高等学院の各キャンパスでは、月曜日から金曜日まで毎日スクーリングを実施。さらに月に1回程度、学校外で体験学習を行います。教室や自学で机に向かうだけでなく、様々な体験を通じて人間関係の距離がグッと縮まり、同じ志を持つ友人ができやすい環境が整っています。
(エリア: 京都府・滋賀県・大阪府・奈良県)

秀英NEO高等学院

秀英NEO高等学院は、秀英予備校がルネサンス高校グループのサポート校として、静岡県静岡市に設立した通信制高校サポート校です。40年以上にわたり、総合学習塾を運営する中で培ってきたノウハウを活かした指導が特徴で、高校卒業と現役での大学合格を目指します。登校スタイルは、学習レベルや生活リズム、目的・進路に合わせて自由に選択可能。通学日数を「週2日コース」と「週5日コース」から選べます。昼休みはみんなでゲームをしたり、おしゃべりをしたり、和気あいあいと過ごしている他、月に1度はハイキングや遠足を行うなど、クラスメートと打ち解けやすい雰囲気が積極的に作られています。
(エリア: 静岡県)

沖縄グローバル高等学院

沖縄グローバル高等学院は、代々木グローバル高等学院の姉妹校。英語を中心とした独自カリキュラムのもと、グローバル社会で生き抜く国際感覚を養う通信制高校サポート校です。通学スタイルは、最大週5日通える自由登校制。さらにウェルカムパーティーやハロウィン、サンクスギビング、クリスマス、ニューイヤー、バレンタインなど、海外の学校生活のようなイベントを多数用意。新たな友だちを作ったり、仲間とより親しくなれるチャンスが盛りだくさんです。
(エリア: 沖縄県)

おおぞら高等学院

週5日通学する「ウィークデイコース」では、クラス形式での授業が基本です。集団での授業にうまく馴染めない生徒は、個別指導を受けることも可能。また、毎日の通学が難しい場合は、登校日を少しずつ増やしながら環境に慣れることもでき、生徒へのメンタルサポート体制が整っています。

午前中はレポート作成や教科書を中心とした授業を行い、午後はダンスやヘアメイク、フットサルなど、興味のある分野に仲間と取り組む「トライアルレッスン」を実施しています。

WILL学園

週4~5日通学の「総合コース」は、「とにかく学校生活を楽しみたい」という生徒を対象にしています。授業は選択式で、興味のある分野をさらに深く学び、知識を深めることができます。苦手科目についても、少人数制のクラスで基礎から指導してくれるので安心です。どのキャンパスも1学年10~15名と少人数なため、アットホームな雰囲気で学習することができます。

通信制高校には、“クラス”という枠組みがない場合が多く、授業を受けるメンバーも流動的です。そのため、クラス内で決まったグループができ、いつの間にか孤立してしまう、といったことはあまりありません。ですから、「早くどこかのグループに入らなくちゃ!」と焦る必要もないのです。自分のペースで気の合う仲間を見つけましょう。

過去に仲間はずれにされたり、いじめられた経験から、「またひとりぼっちになったらどうしよう」という不安を抱えている人は、あなた以外にもたくさんいるはずです。そういう人はなかなか自分からは話しかけられなかったりするもの。「友達作りで悩んでいるのは自分だけじゃないんだな」と思うと、ちょっと気が楽になりますよね。

まとめ

通信制高校にも、人と交流する機会はたくさんあります。通信制高校への入学を検討している人の中には、いじめや不登校などの辛い経験から、人間関係に不安を感じていたり、友達作りを最初から諦めてしまっている人も多いのではないでしょうか。しかし、高校生活には、勉強以外に“仲間と一緒だから味わえる楽しさ”や“友達から教わる大切なこと”など、今しかできない経験がたくさんあるのです。はじめは少しずつ、そして徐々に人間関係の輪を広げ、素敵な高校生活を送ってくださいね。

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