高卒認定試験、合格のための5つの勉強方法
いざ高卒認定試験を受けようと思った時に、勉強方法が分からないという人はいませんか?仕事を持っていたり、様々な理由で時間や費用を節約したいという人も多いと思います。今回は高卒認定試験のさまざまな勉強方法を紹介していきます。
目次
高卒認定試験合格のための勉強方法別のメリット・デメリット
「高卒認定試験を受けてみよう」と考える人は、「高校を中退・退学してしまってやり直したい人」「高校に進学しなかったけれど、大学には進学したい人」「若い時に経済的理由などで高校に行けなかった人」など、事情も年齢もさまざまかと思います。
「受験資格や受験科目、難易度など高卒認定試験を受ける前に知っておくべきこと」で説明したように、「高卒認定試験」は
- 受験科目は最大9科目(人によって異なります)
- 一度の試験で、全科目合格しなくても良い
- 試験は年に2回あり、何度も受験できる。
- 一度合格した科目は二回目以降は受験しなくて良い
という特徴があります。
こういった特徴を逆に活かして、各自の時間的な制約や経済的な事情などを考慮しながら、勉強方法も工夫ができます。さまざまな勉強方法をメリット・デメリットとともに紹介していきます。
(1)参考書などを使って独学で勉強する
フルタイムで仕事をしていて勉強する時間がない人や、単純にお金がない場合、まずは「自力で勉強してみよう!」と考えるのではないでしょうか。
参考書などを購入して自力で勉強した場合、各教科、参考書と問題集を各1冊ずつ購入した場合、1冊1500円として8科目でも12,000円となり安価に教材を手に入れることができます。
高卒認定試験は出題傾向が問題が毎年似ているという特徴がありますので、過去問を徹底的に解いていくのがおすすめです。
メリット
- 費用が安い
- 場所や時間を選ばず、自分のペースで勉強できる。
デメリット
- 分からないところを人に聞けない
- あくまで自学なので、「勉強する!」という強い意志が必要
こんな人におすすめ
- 経済的に余裕がない人
- 全科目合格するまで、時間がかかっても良い人(一度の試験で全科目合格しなくても良い人)
- フルタイムで仕事をしていてまとまった時間が取れない人
- 近所に予備校などがない人
(2)通信教育を利用して勉強する
通信教育大手のユーキャンにも「高卒認定試験合格講座」は用意されており、1科目29,000円〜学習ができます。受講期間は4ケ月で、その期間内であれば1科目2回まで添削が受けられます。
■英語・数学・国語・公民(現代社会)
29,000円/1科目
■理科(科学と人間生活/生物基礎)
38,000円
■歴史(世界史A/日本史B)
38,000円
合格率92%を誇る高卒認定予備校・四谷学院の通信教育コースは、通学コースで教鞭を取っている先生による教材DVDを用意しています。費用は1科目40,000円。DVDなので、自分の好きな時に何度も繰り返し学習できるがポイントです。こちらも1科目8回まで添削指導が受けられます。
メリット
- 場所や時間を選ばず、自分のペースで勉強できる。
- 添削指導が受けられる。
- 1科目から受けられるので、工夫次第で費用は抑えられる
デメリット
- 添削指導があるとはいえ、基本的には自学なので、「勉強する!」という強い意志が必要
こんな人におすすめ
- フルタイムで仕事をしていてまとまった時間が取れない人
- 近所に予備校などがない人
(3)家庭教師などに学ぶ
「家庭教師」というと、中学生や高校生が受けるもの、と思いがちですが、「高卒認定対策」用の家庭教師もちゃんと存在します。
教材出版老舗の学研が行なっている、学研の家庭教師 高卒認定コースの費用は、月4コマ(1回60分)で17,400円/月となっています。
高卒認定試験の場合、予備校などにかよって集中的に勉強するのは4〜6ケ月程度ですので、6ケ月家庭教師について学んだ場合104,400円となります。
自宅に来てもらって勉強するので、費用はどうしても高めになりますが、わからないところも遠慮なくすぐ聞けるのと、時間の融通がきくのが最大のメリットです。また、高校に行くべき年齢からかなり時間がたってしまっていて、予備校などで10代や20代の若者に混じって勉強することに抵抗がある人にもオススメです。
メリット
- 科目を選ぶことができるので、苦手科目だけ家庭教師に頼むということが可能
- 分からないところがあっても聞く人がいるという安心感を持てる
- 予備校に通うより、多少の時間の融通がきく
- 自分の家で、普段の机で、落ち着いて受けることができる
デメリット
- 個別指導なので、多少費用はかかる
- マンツーマンなので家庭教師との相性の善し悪しがある可能性はある
- 一人でやりたい人には向かない
こんな人におすすめ
- 丁寧な指導を受けたい科目がはっきりしている人
- 時間的に予備校に通いづらい人
- 健康上の理由など、家で勉強を完結したいという人
- 指導を受けたいが、夜は予定がある人
- 予備校などで、年齢の違う人に混じって勉強することに抵抗がある人
(4)高卒認定予備校に通って勉強する
一般的な予備校や、通信制高校の「高卒認定コース」などに通って勉強します。予備校や在籍するコースにもよりますが、4ケ月〜1年の間は毎日〜週2日程度通学し勉強するケースが多いです。また、受験科目によっても費用はさまざまですので、費用はどうしてもかかりますが、「学校に通って勉強する」スタイルですので、ある程度強制的に勉強できるのがメリットです。
また、「高卒認定試験」は申し込みの仕組みが意外と複雑です。申し込み時に不備や提出書類のもれなどがないようにフォローもしてくれますので、初めて受験する人などは安心感があります。
高卒認定試験の仕組みについて:
受験資格や受験科目、難易度など高卒認定試験を受ける前に知っておくべきこと
さらに、通信制高校の高卒認定コースの場合、一度の試験で全科目合格できなくてもそのまま通信制高校の「科目履修制度」を利用して高卒認定資格を得ることができます。
「科目履修制度」について:
最短で高卒資格を取得! 科目履修制度とは?
メリット
- わからないところを誰かに聞けるという安心感を常に持つことができる
- 不登校や中卒など同じ境遇の友人ができる可能性がある
- 高卒認定合格という同じ目的を持った仲間がいることの安心感がある
- 中卒コンプレックスを持つ必要のない学校生活を送ることができる
- 定期的に通うことで、一日や一週間の生活や勉強のリズムがつかみやすい
- 高卒認定に関する過去の様々なデータなども教えてもらうことができる
- 予備校で集中して勉強することで、むしろ短期合格の可能性もある
- 高卒認定の煩雑な手続きをサポートしてもらうことができる
- (通信制高校の場合)科目履修制度を利用して、高卒認定資格を取れる
デメリット
- 費用がかかる
- ある程度の時間を拘束される(夜だけ、土日だけ、の予備校も多い)
- 一人でやりたい人には向かない
- 地方には校舎がないことがある
こんな人におすすめ
- 金銭的に余裕のある人
- まとまった時間がとれる人
- 仲間がいた方がやりやすいタイプの人
(5)ぶっつけ本番で挑戦する
番外編ですが、レベルの高い進学校に在籍していたり、難関大学を目指しているなど、学力に自信があるのであれば、いきなり受けても合格することもなくはありません。高卒認定試験は難しい試験ではなく、中学卒業レベル基礎学力を問うものなので、文系・理系科目問わずまんべんなく高いレベルで勉強している人は問題なく合格できるはずです。
念のため、受験前には中学校の時の各教科の教科書などを読んでおくと良いかもしれません。
まとめ
高卒認試験合格のための勉強方法を紹介しました。といっても勉強方法に「正解」はありません。自分の都合や経済的な事情に合わせて勉強方法を選びましょう。予備校に通う場合、一度体験授業などを受けてみるのもおすすめです。
【参考記事】高卒認定試験の過去問の傾向と対策一覧
- 科学と人間生活(高卒認定試験、過去問から見る「科学と人間生活」の傾向と対策(1)、高卒認定試験、過去問から見る「科学と人間生活」の傾向と対策(2))
- 現代社会(高卒認定試験、過去問から見る「現代社会」の傾向と対策)
- 世界史(高卒認定試験、過去問から見る「世界史」の傾向と対策)
- 英語(高卒認定試験、過去問から見る「英語」の傾向と対策)
- 数学(高卒認定試験、過去問から見る「数学」の傾向と対策)
- 国語(高卒認定試験、過去問から見る「国語」の傾向と対策)