不登校だけど高校進学したい…どんな進路がある?

不登校に悩む中学生が高校へ進学するには、一体どんな方法があるのでしょうか。入試は? 内申点は? そもそも受験は可能なの? そんな疑問を解決しながら、不登校の生徒でも進学できる高校を、メリットデメリットと共に紹介していきます。

不登校だけど高校進学したい…どんな進路がある?

不登校でも高校に進学できる!5つの選択肢

一度不登校になってしまうと、もう高校へは進学できないのでしょうか? いいえ、そんなことはありません。不登校の子どもを受け入れている高校には、大きく分けて5つのタイプがあります。

(1)通信制高校
(2)定時制高校
(3)フリースクール
(4)全日制高校
(5)海外留学

それぞれどんな違いがあるのでしょうか。それぞれの特徴とメリット・デメリットを下で詳しく解説していきます。

 

(1)通信制高校

通信制高校とは“通信による教育”を行う高校のことで、レポートやスクーリング(対面授業)、試験などを通して単位を取得し卒業します。家にいながら学習を進められるという点が、最も大きな特長です。卒業の際には高校卒業資格が得られます。

通信制高校のメリット

学校が苦手な生徒でも無理なく通える

通信制高校は、月に何度かのスクーリングを除いては自宅学習が基本です。「学校に毎日通うのが辛い」という人でも、不安やストレスをためることなく学ぶことができます。集団でのスクーリングも難しいという人は、個別指導をしてくれる学校もあるので相談してみましょう。

自分のペースで学習できる

好きな時間に場所で、自分のペースで学習することができるのが通信制高校の大きな魅力。学年制ではなく単位制を採用している学校が多いので、留年を心配する必要もありません。最短で3年、なかには10年以上かけて卒業する人もいるようです。

内申も関係なし!入試のハードルが低く、入学しやすい

通信制高校の入試は、面接と簡単な筆記試験や作文のみ。内申点が入学に影響することもほとんどないため、中学での出席日数を気にする必要もありません。

同じ悩みをもった友だちを作りやすい

通信制高校には、同じように不登校を経験した生徒がたくさんいます。今まではひとりで抱えていた不安や孤独感も、同じ悩みを抱える仲間を持つことで、少しずつ和らいでゆくケースもあります。

カウンセラーのサポート体制が整っている

不登校やいじめ、何らかの事情で高校を中退してしまったなど、通信制高校に通う生徒の中には、心に悩みを抱える人が少なくありません。スクールカウンセラーやソーシャルワーカーが常駐する学校も増えており、心のケアはもちろん、卒業後の進路など、あらゆる悩みに対応してくれます。

通信制高校のデメリット

自分で勉強を進めなくてはならない

毎日授業に出席する必要がない代わりに、通信制高校では自らが学習計画を立て、レポートや試験をこなさなくてはなりません。いわゆる「夏休みの宿題」と同じで、「いつでもできる」と思っているとついつい後回しになってしまうことも…。しっかりと卒業するには、楽な方へと流されない強い意志が必要です。

友達をつくる機会が少ない

自宅学習が可能であるということは、気楽な反面、クラスメイトとの関わりも少ないということ。学校によってはスクーリング日が年に数日程度というところも。全日制高校や定時制高校に比べると友達ができにくい環境といえます。

通信制高校とは?全日制高校との違いを紹介
おすすめの通信制高校一覧
 

 

(2)定時制高校

定時制高校とは、夜間など、さまざまな時間帯に授業が行われる高校のことです。夜に授業を行うイメージがありますが、授業時間を朝・昼・夜に分けた三部制の学校もあります。学年制ではなく、単位制を採用している学校が多いのが特徴です。

定時制高校のメリット

教師から直接指導を受けられる

通信制高校と違い、わからない問題があったとき教師に直接質問できるというのは大きなメリットでしょう。「授業の内容についていけない」ということもなくなるので、学習へのモチベーションを保つことができます。

通信制高校に比べて教師や友人との交流が多い

通信制高校と同様、定時制高校には不登校の悩みを抱えた生徒がたくさんいます。同じ境遇の仲間と触れ合う機会が多いため、中学では馴染めなかった集団行動にうまく溶け込めるようになった、というケースもあるようです。

入試の難易度が低く、入学しやすい

定時制高校の入学試験は全日制高校よりも内容が易しく、「学びたいという意欲」が重視される傾向にあります。試験科目は学校によって異なりますが、学力検査を行わず、作文・面接のみというところも。内申書の提出が必要な学校もありますが、あまり重視されることはないようです。

部活や学校行事、給食がある

定時制高校では部活動や文化祭、体育祭、修学旅行なども実施されています。勉強だけでなく、学校生活を楽しむことができるのも大きな魅力のひとつです。給食が出るのもありがたいですよね。仲間と共にバランスの取れた食事をすることは健康面のみならず、心のケアにもつながります。

定時制高校のデメリット

自宅から出られない子どもにはハードルが高い

毎日学校に通わなくてはならないという性質上、通学のハードルは高め。家の外に出ることや、人との関わりに恐怖心を抱いている子どもには少し難しいかもしれません。

中には素行の悪い生徒もいる

年齢も境遇も違う多種多様な人たちが通う学校ですから、中には素行の悪い生徒がいる場合も。でも大多数がそうというわけではありません。学校の雰囲気を確認するためにも事前見学に行くのがオススメです。

 

(3)フリースクール

フリースクールとは、さまざまな理由から学校に通えなくなり、長年社会生活から遠ざかっていた子どもが、小学校・中学校・高校の代わりに通う場所です。“フリースクール”という名の通り、自由で形式にとらわれない学習を行っています。一斉指導ではなく、少人数制やマンツーマン指導を行う学校が多いようです。

フリースクールのメリット

のびのびした環境で学習できる

フリースクールには校則がほとんどなく、服装なども自由。登校時間も比較的ゆるやかに設定されています。抑圧の少ない環境で、のびのびと勉強することができます。

個々に合わせた指導で学力を伸ばせる

フリースクールでは、決まったカリキュラムやプログラムは特になく、学習内容を自分で決めることができます。少人数制やマンツーマン制をとっているので、子どもの興味関心に合わせたきめ細やかな指導が可能です。

入試もなし!誰でも入学できる

フリースクールには入試がありません。入学資格も特になく、対象としている学年であれば、見学や面談のみで誰でも入学することができます。

学業の他に心のケアにも重点を置いている

学校生活からドロップアウトしてしまった子どもたちの受け皿となっているフリースクールでは、心理カウンセラーが常駐する学校も珍しくありません。勉強以外に、カウンセリングやソーシャルスキルトレーニングを行っている学校もあります。

フリースクールのデメリット

卒業しても高校卒業資格を得られない

フリースクールはほとんどが民間機関なので、卒業しても高校卒業資格は得られません。資格を得るには、通信制高校と幣学したり、高卒認定試験を受けるなどする必要があります。

学費、交通費が高額になる場合も

フリースクールには公的資金が一切投じられていないため、授業料が高額な学校も多くあります。遠くの学校に通う場合は交通費も高額になりますし、また、通常の高校に在籍せずにフリースクールに通う場合は「通学定期券」の発行が認められないというデメリットが。

フリースクールに関して、こちらの記事(不登校の支援の場・フリースクールってどんなところ?)でも詳しく解説しています。

 

(4)全日制高校

全日制高校とは、一般的な高等学校のことで、1日6時間程度の授業があり、月曜から金曜まで、平日は毎日学校に通わなくてはなりません。ほどんどの学校が学年制を導入しており、進級するには進級要件を満たす必要があります。第3学年修了と共に卒業資格が得られます。

不登校の生徒でも進学できる高校、それぞれのメリットデメリット

全日制高校のメリット

本人の自信につながる

校舎が変わったり、クラスの顔触れが変わったりと、新しい環境に身を置くことで学校に通えるようになるケースもありますから、本人がどうしても行きたいという場合は全日制高校を検討してみるのもいいでしょう。休まず学校に通えるようになった場合、本人の大きな自信につながります。

授業のレベルが高い

学校にもよりますが、ある程度の学力試験をパスして入学する全日制高校は、通信制高校や定時制高校に比べて授業レベルが高め。大学受験対策も行われますし、大学進学を考える場合にはやはり魅力的な選択肢です。

「不登校枠入試」のある公立高校もある

自治体によっては、内申点を加味せず、学力試験の結果のみで選定を行う「不登校枠入試」という制度があります。もちろん学力一本での試験となりますので、それなりの学力や受験勉強が必要になります。

全日制高校のデメリット

入試に内申点が影響する

一般的に公立高校では、入学試験の際に内申書を提出しなくてはなりません。出席日数が足りないと、内申点も低くなりますから、レベルの低い学校を選ばざるを得ないことも…。しかし、最近は学力試験の結果を重視する学校も増えてきているそう。諦めずに担任の先生としっかりと話し合いましょう。

留年してしまう可能性がある

高校は義務教育ではありませんから、出席日数の不足やテストで基準点に満たないなど、決められた要件を満たしていないと留年してしまいます。留年したことでやる気を失い、退学に追い込まれてしまう生徒もいます。

中学時代の友人と再会するリスクも

地元の高校に通う場合は、中学時代の同級生と再び顔を合わせてしまうことも。嫌な思い出がフラッシュバックし、学校へ通うことが怖くなってしまう恐れがあります。

再び不登校になってしまった場合に大きな心の傷となってしまう

万が一、高校でも不登校となってしまった場合、「自分は二度もドロップアウトしてしまったんだ」と、本人が大きなショックを受けてしまう危険性があります。中学での心の傷を広げてしまわないためにも、全日制高校への進学は慎重になる必要があります。

 

(5)海外留学

中学卒業後、すぐでも海外留学は可能です。語学力に自信があり、試験などに合格すれば現地の高校に入学できます。語学に自信が無い場合は、現地で語学学校に通ってから、高校に入学する、ということもできます。

海外留学のメリット

語学力やグローバルな知識・感覚が身に付く

海外で外国語だけを使って生活していくわけですから、語学力は身に付きます。また、海外で生活して、さまざまな国の文化や人種の違いに触れることで視野も広がり、国際感覚も自然に身に付きます。

海外留学のデメリット

費用がかかる

現地の学校の費用はもちろん、生活費もかかります。留学する国にもよりますが、1年間の留学でだいたい200万~350万円ほどの費用を負担する必要があります。

日本の大学に進学しずらい

海外の高校を卒業しても、日本の高校を卒業したことにはならないケースがほとんどです。その場合、高校卒業後に日本の大学に進学したい場合は、日本で高卒認定試験を受験して合格する必要があります。

不登校からの海外留学については、こちらの記事(不登校でも海外留学できる?)でも詳しく解説しています。

 

まとめ

不登校になってしまった子どもは、社会に対し大きな不安やトラウマを抱えています。まだ立ち直れていない子、どうにか新しい環境で頑張りたいと思っている子、個人によって高校への思いはさまざまです。

まずは自分が毎日学校へ通えるのか、今現在の学力はどのくらいか、大学には進学したいのかなど、現在の状態と今後の目標を整理し、進路を考えましょう。それぞれの学校にはメリットもあればデメリットもありますから、本人に合った高校を選べるといいですね。

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